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意思決定支援シリーズ④「もしもの時のために!人生会議で準備する安心プラン」
はじめに:意思決定支援・第4弾!
こんにちは!意思決定支援講義もいよいよ第4弾になりました。
今回のテーマは、「もしもの時に自分の意思をどう伝えるか?」です。
病気や事故で突然意思を伝えられなくなることは、誰にでも起こり得ます。
実は、意思決定が必要な場面で、自分の意思を伝えられない人が70%もいると言われています。
そんな時に、事前に話し合っておくことで安心して過ごせるようになります。
今日は、身近な例を挙げながら、人生会議(ACP)の大切さを考えてみましょう!
1. もしもの時は突然やってくる
病気や事故は、いつ訪れるかわかりません。
たとえば、こんなシチュエーションを想像してみてください:
ケース1:突然の入院が必要になった場合
ある日、Aさん(50代)は自宅で突然倒れ、病院に救急搬送されました。
意識を失ったAさんに代わり、家族は治療方針を決めなければなりませんでしたが、普段からAさんが「どうしたいか」を話していなかったため、家族は悩みました。
延命治療をするべきか、それとも自然な形で見守るべきか。
ケース2:高齢の親が認知症を発症した場合
Bさん(70代)は、認知症が進行して判断力が低下し、日常生活での意思表示が難しくなりました。
「自分の家で暮らしたい」と言っていた記憶はあるものの、具体的な医療や介護の希望を家族に伝えていなかったため、家族は悩みながら対応を進めざるを得ませんでした。
2. 人生会議で安心を作る準備を!
こうした「もしもの時」に備えるために、人生会議はとても有効です。
人生会議を通じて、以下のようなことを話し合うことで、家族も本人も安心できます。
•どんな治療を希望するか
•延命治療をどう考えるか
•どこで最期を迎えたいか
たとえば、延命治療については「できるだけ自然な形がいい」と考える人もいれば、「家族と少しでも長く一緒に過ごしたい」と思う人もいます。
これらの選択に正解はありませんが、自分の気持ちを共有することで、家族が判断しやすくなります。
3. 身近な例で考える人生会議の第一歩
「人生会議」というと堅苦しく聞こえるかもしれませんが、実は日常生活の中で気軽に始められる話題です。
たとえば、こんなシーンで話し始めてみてはどうでしょう?
例1:テレビやニュースをきっかけに話す
家族で医療に関するニュースを見ているときに、こんなふうに話してみてください:
「もし自分だったら、どうしたいと思う?」
これだけで、自然と人生会議の第一歩が始まります。
例2:家族で旅行や食事中に話す
家族旅行や外食の場は、リラックスして話しやすいタイミングです。
「こういう楽しい時間を大切にしたいけど、将来どういう風に過ごしたいか考えたことある?」
軽いトーンで話し始めると、深刻にならずに進められます。
4. 人生会議の3つのステップ
① 自分の希望を整理する
まずは自分が「どう生きたいか」「どんな治療を受けたいか」を考え、メモしてみましょう。
例えば:
•穏やかに過ごすことを優先したい
•家族と過ごす時間を大切にしたい
•痛みを最小限に抑えたい
② 家族や医療者と話し合う
次に、家族や医療者に自分の希望を伝えます。
「こんな風に考えているけど、どう思う?」と問いかけてみると、自然な対話が始まります。
③ 必要に応じて書面に残す
話し合いの内容を簡単に書き残しておくことで、家族もいざという時に迷わなくなります。
ACPに関する正式な書類を活用するのも一つの方法です。
5. もしもの時に備える安心感を得よう!
人生会議は、病気や事故が起きたときだけでなく、普段の生活をより豊かにするための準備でもあります。
自分の意思を共有することで、家族も自分自身も安心して日々を過ごせるようになります。
「もしもの時」ではなく、「今」を大切にしながら、未来に備える時間を作りましょう。
次回予告:人生会議の具体的な事例を解説!
本日は、「もしもの時に備えるための人生会議」についてお話ししました。
次回は、人生会議の具体的な事例を紹介しながら、より実践的な内容をお届けします。
「あなたも今日から、家族と未来を語る時間を作ってみませんか?」
#幾億光年
#もう一度さ、声を聴かせてよ
#寄り添った日々、生きている意味くれたのは君なんだよ
皆様にとって大事な人と話し合うことはとても大事なことですね。
さがみはらファミリークリニック
理事長 水上潤哉