ブログ


8月もあと少し!登山やハイキング中に注意すべきマダニとSFTS
- ① ほんとに身近?マダニってどこにいるの?
こんにちは!開業医でブログを書いている◯◯です。なんと、2025年8月までに全国で SFTS(重症熱性血小板減少症候群) の患者さんが速報ベースで 143人 に上りました(2025年8月26日時点) 。
これは過去最多の2023年134人を上回る数字で、農作業や山歩き、旅先での草むらなど、普段の生活でもリスクが潜んでいますよ、という警鐘です。
マダニは、笹や草むら、木の葉の陰などに潜み、動く人や動物の気配を察して飛びつくように接近してきます。特に西日本が主な発生地域でしたが、今年はついに北海道でも初めて患者の報告があるなど、分布域が広がっているのです 。
② どんなところが危ない?具体的スポット・地域は?
例えば、登山・山菜取り・キノコ狩り・キャンプ・農作業など、笹薮・草むら・林縁部といった“緑の隙間”がリスクエリア。北海道では、フタトゲチマダニやキチマダニなどに加え、新たに「タカサゴキララマダニ」などが確認されており、これまで西日本中心だった媒介マダニがより広範囲へ広がっていることが指摘されています 。
つまり、これから夏~秋にかけて山や里山へ出かける方は、関西・中部・東北・北海道など広範囲で注意が必要です。
③ どうやって防ぐ?日常でできる対策ポイント
- 服装の工夫:長袖・長ズボン(できれば肌の露出を極力避ける)、帽子、軍手、靴下+しっかりとした靴を!
- 忌避剤(虫よけスプレー)を活用:露出部や靴・ズボンの裾に塗布。
- 帰宅後のチェック:ペットや衣類、靴、バッグ、体にマダニがついていないかしっかり点検。マダニは肉眼でも確認可能です 。
4. 刺された時の対応:カラダに吸い付いていたら、むやみに引っ張らず、速やかに皮膚科や医療機関へ。自分で無理に取ると、マダニの口器が残って化膿する恐れもあります 。
④ 万一SFTSにかかったら?どんな症状?
潜伏期間は 6〜14日(多くは7〜10日) で、初期は 発熱・吐き気・下痢・頭痛・筋肉痛 などが現れます。重症化すると出血傾向・意識障害などを伴い、致死率は 10〜30% と高く、迅速な診断と対応が命を救います 。
⑤ やっぱり大事!「知って、備えれば楽しめる」
自然や山を楽しむのは本当に素晴らしいこと。でも「マダニに刺される」というリスクもあるのが現実です。でも大丈夫!きちんと予防して、柔軟に対応すれば、危険を避けながら楽しむことができます。
「服装」「スプレー」「チェック」「病院受診」の四つを家族や友人にも広めて、みんなで元気に秋のアウトドアを楽しんでほしいです!
知識と予防でより安心な生活を過ごせますように。
それにしても33℃は暑いですし、こんなにも暑い日が続くとはといった感じですね。
熱中症には引き続き注意しましょう!
院長 水上潤哉