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「地域を支える医療の力 〜難病患者とともに生きるために〜」
こんにちは!
今日は良い天気ですが、花粉症状はいかがでしょうか?
今回は、私が委員を務める 「難病患者在宅療養支援部会」 のお話をしたいと思います。
難病を抱えながら在宅で生活する方々をどのように支えていくのか。
そして 災害時の医療支援 や 地域のつながり の大切さについてもお伝えします!
1. 難病患者の在宅療養支援とは?
病院に通うことが難しい難病患者さんが、住み慣れた自宅で安心して過ごせるように支える仕組みです。
医師や看護師、ケアマネージャー、行政が連携し、患者さんの 生活の質(QOL) を向上させるためのサポートを行います。
しかし、そこには 災害時の備え、就労支援、孤立防止、多職種連携 など、解決すべき課題がたくさんあります。
例えば、難病患者さんが一人暮らしをしている場合、災害時に 電源が必要な医療機器(人工呼吸器や吸引器など) をどう確保するのか、地域での支え合いはどうあるべきかといった問題が出てきます。
私たち医療従事者だけでなく、地域の皆さんの協力 も不可欠です!
2. 災害時の医療支援 〜今できる準備とは?〜
日本は 地震、台風、大雨などの自然災害が多い国 です。
特に、在宅で療養する患者さんにとっては 命に関わる問題 になります。
そこで、災害時に必要な 医療支援のポイント をいくつかご紹介します。
① 医療デバイスの管理
• 人工呼吸器、在宅酸素、インスリンポンプなどの 電源確保
• モバイルバッテリーや発電機の準備
• バッテリー残量を確認し、充電の習慣をつける
② 薬の情報共有
• いつも飲んでいる 薬のリストを作成
• 「お薬手帳」やスマホに 薬の写真 を保存
• かかりつけ医・薬局と連携し、 災害時にも対応できる薬の備蓄 を
③ 安否確認
• 近所や自治体と 連絡を取り合える仕組み を作る
• 「この人は医療的ケアが必要です!」と分かる情報 を自治体と共有
• 電話やSNSを活用した 緊急時の連絡手段を確保
3. 就労支援とライフステージに応じた支え合い
難病患者さんの中には、仕事を続けたい という希望を持つ方も多くいます。
しかし、体調の波や通院負担 により、一般的な働き方が難しいこともあります。
そこで、在宅ワークの推進や、フレキシブルな雇用形態 を導入する企業も増えてきています。
また、 ライフステージごとの支援 も大切です。
• 子ども → 学校生活のサポート、体調管理の相談
• 若者・成人 → 就職支援、社会参加の機会づくり
• 高齢者 → 訪問医療・介護との連携、終末期ケア
こうした取り組みが広がることで、患者さんが 「自分らしい生活」を送れる社会 に近づいていくのではないでしょうか?
4. 「地域みんなで支える」 未来の医療へ
私たちのクリニックでも、 外来診療・訪問診療 を通じて 地域の医療を支える 役割を担っています。
患者さんが 「病気を抱えていても安心して暮らせる社会」 を目指して、医療者、行政、地域住民が一体となり、支え合う仕組み を作っていくことが重要です。
そのためには、
• 普段からの情報共有
• 多職種との連携
• 「助け合おう」という地域の意識
が欠かせません。
「自助・共助・公助」という言葉がありますが、 「お互いさま」の精神 を持ちながら、地域全体で患者さんを支えることが大切だと感じています。
5. まとめ 〜みんなで支える地域医療〜
✅ 難病患者の在宅療養支援 には、災害時の対応や就労支援、孤立防止が重要
✅ 医療デバイスの管理、薬の情報共有、安否確認 などの災害対策を今から準備
✅ 就労支援やライフステージごとのサポート で「自分らしく生きる」を応援
✅ 地域みんなで支え合う医療の仕組み を作っていくことが大切
私たち医療者だけではなく、地域の皆さんの 協力と理解 が、未来の医療を変えていきます。
「大丈夫、支えてくれる人がいる」
そう思える社会を、一緒に作っていきましょう!
関連リンク・情報提供
以下のサイトでは、災害時の医療支援や在宅療養について詳しく解説されています。
• 厚生労働省:在宅医療と災害対策
•難病update
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
医療法人社団はやぶさ
理事長 水上潤哉